おはようございます♪ 今日は曇り空。
写真は、北陸の銀閣寺と呼ばれる松桜閣(しょうおうかく)。北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅の近くにあります。
決して豪奢な造りではなく、銀閣寺に似てわびさびのある京風の数寄屋建築の佇まいで、この季節、開放的な室内からの庭の眺めは格別です。
今回、受付の方が詳しく案内してくださいました。説明があるとないのでは、大違いですね。
松桜閣は、初代富山県知事の国重正文が、明治16年(1883年)に富山市奥田に住居として建築したもの。
その後、現在の場所に移築され、増改築や修復をへて、現在はNPO法人「松桜閣」保勝会が管理・運営しています。
近江八景を模したという庭は、琵琶湖を表す池など、琵琶湖周辺の景勝地が散りばめられています。フジやサツキ、クリンソウなどの花が咲いていました。
北陸の銀閣寺:松桜閣
表門から入ります。
松桜閣と茶室(左)。壁が少なくて開放的な造りです。この右には、天真寺の本堂があります。
松桜閣の1階。京風の数寄屋建築で、開放的な濡れ縁です。細い柱や低い天井が特徴的ですね。座りながらにして庭が眺められるよう、目線の高さがガラスになった障子戸です。
ゆがみや気泡が入ったレトロなガラスです。
松桜閣の2階、4方が肘掛窓の開放的な空間です。ここの天井は普通の高さです。コーナーの雨戸もしまい込むことができて、琵琶湖を模したという池にある茶室・枕流亭が見えます。
2階から見た庭。鯉がゆったり泳いでました。
オーストラリアからの観光客が興味を持ったという襖の引手。確かに色んな模様がありました。
茶室の内部。
堅田の浮御堂を模したという枕流亭や立山連峰が見えます。
藤の花が咲いていた枕流亭の入口。右奥は茶室です。
枕流亭の内部。小さくて狭いですが、落ち着く佇まいですね。せっかくなので、寝っ転がって、天井を見ていました(笑)。
あとがき
松桜閣、全体的に窓面が大きくとても開放的な造りです。その分、断熱性能は低そうで、冬はかなり寒いことでしょう。ちなみにここは冬季間(12月~3月)は休館です。
かつての日本では、「住まいは夏をむねとすべし」といわれ、高温多湿な夏を乗り切ることに重点が置かれていました。一方、火に弱い木造住宅、暖炉や床暖というわけにはいかず、冬は火鉢やこたつなど、部分的に温めるしかなかったようです。