もののふの 八十娘子らが 汲みまがふ
寺井の上の かたかごの花 大伴家持
おはようございます♪
かたかご(堅香子)とはカタクリの花のこと。古くは万葉集でも詠まれていた花ですね。
万葉集で詠まれた花
奈良時代、富山県西部にある高岡市には、越中の国府が置かれていました。そこに、万葉集の歌人で編者ともされる大伴家持が国守として赴任し、部下らとともに「越中万葉」と言われる多くの歌を詠んだのです。今から、1300年近くも前の話ですね。
冒頭の歌の縁もあってか、カタクリは高岡市の花に指定されています。参考:万葉歴史館。ここの庭園にも植えられています。
もっとも、万葉集で多く詠まれた花は、はぎ、うめ、ぬばたま(ヒオウギの黒い実)の順とされ、かたかごは冒頭の一首でしか詠まれていないそうです。
ちなみに、冒頭の歌の現代語訳は、「大勢の少女たちが、入り乱れて水を汲む、寺の井のほとりの、かたくりの花よ。(少女たちも美しく、花も美しい)」。
春の妖精とおだてられ
桜の季節になると、カタクリなど、春の妖精たちが次々と目覚めます。
スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)ともいいますが、実は、たくさんの花が春の妖精と呼ばれ、ちやほやされています(笑)。クリスマスローズやスノードロップ、雪割草、ニリンソウなどですね。
県の森林研究所の樹木園ですが、昨夏の猛暑の影響でしょうか、
1)今年は、花の数が少なめです。去年は、あちこちの斜面にびっしりでした。
2)花びらの幅が狭くて、スマートな感じです。
3)葉っぱに暗紫色の模様(斑紋というようです)がないタイプが増えてます。
レンズは、改造レンズのNiCa-ArtLens.Ver1 (略称NiCaArt1)。ニコン(NIKON AUTO NIKKOR-S 50mm F1.4)の前玉をキヤノン( CANON FD 50mm F1.4 S.S.C.)に変えたもの。独特のボケがでます。
花の中心には、桜の模様が見えます。 虫たちに蜜のありかを教えるガイドマーク(蜜標)と言われています。
ここからは、普通の写真を(笑)。マクロ( SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS )です。
いちゃいちゃ、じゃれあうような。
左は葉っぱに暗紫色の模様(斑紋)があります。たいていはこのタイプ。右は模様がないタイプ。
汚れたような感じがいやで、なるべく斑紋のある葉っぱが映らないようにしているのですが、逆に、ないタイプは野菜のようで、カタクリという感じがしませんね。