こんばんは♪ 今日はぐずついた天気でしたね。
写真は、雨晴海岸からの立山連峰。1/17の撮影です。今回、雨晴のうんちく3つを紹介します。ちなみに、雨晴は「あまはらし」と呼びます。
1)海越しに3000m級の山々が見られるのは雨晴だけ
2)女岩や男岩は島だった
3)なぜ女岩は侵食に強いのか
海越しに3000m級の山々が見られるのは雨晴だけ
実は、標高3,000m級の山々を海越しに見られるスポットは、雨晴海岸だけなんだそうです。
ジェノバ(イタリア)からのアルプス山脈やバルパライソ(チリ)から見るアンデス山脈もそう言われていました。
しかし、「世界で最も美しい湾クラブ」と富山湾によると、地中海からアルプスは見えないそうです。海から離れており、地球は丸いためです。バルパライソ(チリ)示されていませんが、同様なんでしょう。
「世界で最も美しい湾クラブ」と富山湾 p.34
https://toyamabay.club/wp_2023/wp-content/themes/WordPressTheme/pdf/toyamabay.pdf
女岩と男岩は島だった
雨晴海岸にある女岩と男岩は島に該当するそうです。国土地理院と同じ手法で測定すると、外周は100メートル以上で、島になるのだとか。
写真は南側から見た女岩。どこからどこまでが外周かわかりにくいですね(笑)。
富山新聞
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1046025
なぜ女岩は侵食に強いのか
写真は女岩の拡大。地層は斜めになっています。なぜ女岩は波などの侵食に強いのでしょうか。
下の写真は、付近の岩。硬い砂岩です。軟らかい部分が抜けたのでしょうか、ところどころに穴が空いています。
資料1)によると、女岩などは雨晴砂岩でてきています。中~粗粒の珪質または石灰質の硬い砂岩で、細かい軽石粒が入っているのが特徴です。
この砂岩は、岩崎石や大田石とよばれ、高岡城や富山城の石垣に使われたそうです。
資料2)は古い資料です。一部修正があるかもしれません。
それによると、雨晴の地層は、前期更新世の矢田砂砂層とされています。しかし、雨晴付近の海岸地域では、一般的な岩相と異なった特異な 様相を示し、雨晴軽石質砂層と呼ばれています。
雨晴付近での本層は、多量の軽石片結含む中粒~細粒の砂岩か らなり、そのなかに石英質の硬い部分が不規則な礁状として入っています。
この礁状石灰質部は、他の部分に較べて堅く侵食に対する抵抗が強いため、雨晴岩のような奇岩や男岩・ 女岩などの海中に立つ岩礁群をつくっているのです。
1)北陸の自然をたずねて/筑地書館/2001
2)5萬分の 1 地質図幅説明書・富山 1963
https://www.gsj.jp/data/50KGM/PDF/GSJ_MAP_G050_10022_1963_D.pdf
3)NariNari@地層データベース
https://trekgeo.net/q/d/c/34yada.htm
あとがき
いくら丈夫とはいえ、崩れることもあるでしょう。そのときのために3Dデータを取っておくのがいいのかもしれません。消失したときには、鉄骨入りのしっかりした女岩として再現するのです。人口歯のインプラントのように、海中にはしっかりと杭を打ち込みます(笑)。もちろん、自然のままにしておくというのもありです。