初春の令月にして、
気淑く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を披き、
蘭は珮後の香を薫らす
新元号、「令和」に決まりましたね。典拠は「万葉集」で、日本の古典からの引用は初めてとか。
この歌を詠んだのは、万葉集で詠まれたカタクリの花で紹介した大伴家持の父である、大伴旅人が大宰府で開催した梅花の宴に由来するそうです。また、冒頭の歌は旅人自身の作ではないかとされています。万葉歴史館では、これを祝し、4月3日より特別展が開催されます。
特に「令」の文字、いろいろと解釈されていますが、「令嬢」というように、「良い」という意味が一番しっくり、でしょうか。
我が家のソメイヨシノ
元号の花は梅ですが、季節は桜。
祝うかのように、我が家のソメイヨシノも開花宣言です。細い枝先の方に、ポツポツと咲き出しました。まだまだツボミ多しですが。
ソメイヨシノのゲノム解読
ところで、ソメイヨシノのゲノム(全遺伝情報)が解読されましたね。エドヒガンとオオシマザクラを祖先に持つ可能性が裏付けられたそうです。
論文
Phased genome sequence of an interspecific hybrid flowering cherry, SomeiYoshino ( Cerasus x yedoensis )
Kenta Shirasawa, Tomoya Esumi, Hideki Hirakawa, Hideyuki Tanaka, Akihiro Itai, Andrea Ghelfi, Hideki Nagasaki, Sachiko Isobe, bioRxiv , 2019
DOI:https://doi.org/10.1101/573451
プレスリリース(pdf、かずさDNA研究所 他)
ソメイヨシノの 2 つの祖先種は 552 万年前に異種に別れたと推定されるそうです。そして、この 2 種 が百数十年前に交雑によって再び一つになることで、ソメイヨシノが誕生したと考えられています。
また、ソメイヨシノのゲノム構造は、近縁種であるオウトウ(サクランボ)、モモ、ウメと良く 似ているとか。
写真はアンズの花。色がやや濃いめですが、これも桜とそっくりですね。
(この投稿は、2019年4月2日に引っ越ししたため、はてなスターなどはその時点でリセットされています)