こんばんは♪ 予報通り雨の日でしたね。
レンズ雲が見られた11/26ですが、もうひとつ面白い現象がありました。
夕暮れ時にみられた反薄明光線(anticrepuscular rays)です。立山町での撮影です。
沈む太陽と反対側にある東の山から、後光のごとく放射状の光がでているように見えます。
しかしこれは逆で、実際は太陽光が山に沈んでいるのです。なぜ、放射状に広がって見えるのでしょうか。
うっすらと反薄明光線
4時半過ぎの東の空。月も見えます。山から光が出ているようですが、逆で、山の下に沈んでいます。
薄明光線
最初によく見られる薄明光線(光芒)の説明です。太陽光線が雲によって一部がさえぎられたりすると、漏れた光が放射状に広がって見えます。これが、薄明光線です。
光が広がって見えるわけ
上の写真では、太陽の位置から光が放射状に広がって見えます。しかし、太陽から地球に届く光は平行な光線です。
広がって見えるのは、遠近感の影響ですね。遠くの線路の幅が狭く見えるのと同じで、遠くにある太陽に近づくほど光の幅が狭くなって見えるのです。
反薄明光線
一方、条件が良ければ太陽の反対側にも薄明光線が見える場合があり、それが反薄明光線です。太陽と反対側の、本来光るものがない場所から光が出ているように見えるので不思議な現象です。
太陽から出た薄明光は、頭上を通過し、対日点(太陽と観測者を結んだ線の延長方向の点)に沈んでいきます。このあたりに水蒸気が多いと、散乱して光って見えるのです。
反薄明光線は山から放射状に出ているようですが、実際は平行な光が、下の矢印のように、山に沈んでいます。
あとがき
最初は何か分からなかったのですが、インスタの投稿をみて反薄明光線とわかりました。知らないと、何かから光が出ているようにしか見えませんでした。うっすらとした光なので、下の田んぼへの水鏡にはなっていませんね。