光と風と薔薇と

移りゆく季節をなにげなく表現するブログ

初夏から咲く秋の七草:キキョウ

おはようございます♪ 今日も曇り空ですね。

 

梅雨空の下、青空を恋しがるかのように、青紫のキキョウが咲いてました。万葉集にも詠まれるなど、太古の昔から楽しまれてきた花です。

 

f:id:Paradisia:20190709063700j:plain

 

キキョウ(桔梗、Platycodon grandiflorus

キキョウ科の多年草です。日当たりの良い草原を好むのですが、そのような場所は減少傾向で、自生株は絶滅危惧種とされています。秋の七草のひとつであることから秋の花のイメージがあるのですが、実際は梅雨頃から初秋まで咲きます。自家受粉を避けるため、雄性先熟になっています。

 

 

ツボミからめしべが開くまでを追ってみました。

 

ツボミの頃

こちらは、紙風船のようなツボミ。なので、 "balloon flower"とも呼ばれています。緑色がほんのり青紫に色づいてきます。

f:id:Paradisia:20190709070647j:plain
f:id:Paradisia:20190709063427j:plain

 

開花

風船をはがすように、1枚ずつ開いてきます。

f:id:Paradisia:20190709063520j:plain
f:id:Paradisia:20190709063530j:plain

 

雄花期

5枚の花びらの星型の花。雌雄同花ですが雄性先熟で、おしべから白っぽい花粉が出ているんですが、めしべの柱頭はまだ閉じたまま。なので、受粉できません(笑)。

f:id:Paradisia:20190709063356j:plain

 

雌花期

咲き進むと、ヒトデのようなめしべが登場♪ おしべの花粉は枯れてなくなってしまい、めしべの柱頭が開いて他の花の花粉を待ち受けています。自家受粉を避けるためで、浮気性な花ですね(笑)。

f:id:Paradisia:20190709063624j:plain

 

園芸種として、白い花もあります。

f:id:Paradisia:20190709063738j:plain

 

 

 

一夜しか咲かないゲッカビジンが咲きました

おはようございます♪ 昨日は久しぶりの青空でしたが、早くも梅雨空に逆戻りですね。

 

先日、ゲッカビジン(月下美人)の花を見に行ってきました。 9日の夜の中央植物園での、開花に合わせて夜間開園です。

クローンなので、160もの花が一斉に咲いてました。一夜でしぼんでしまう花ですね。

 

 

ゲッカビジン(月下美人、Epiphyllum oxypetalum

サボテン科クジャクサボテン属の常緑多肉植物です。原産地は、メキシコ南部のジャングルで、森のなかの朽ちた樹木のすき間や岩の割れ目に生えています。花粉は、花の蜜や花粉を食べる小型コウモリ類による媒介されます。そのため、夕方から咲き始め翌朝までには、しぼんでしまいます。

 

 

暗いホールで全体が白っぽい花と、ちょっと小難しい条件。今後の参考のためにメモっておくと、今回のレンズは、 SPEEDMASTER 50mm F0.95 と Sigma 30mm F1.4 DC HSM。表示以外は、前者のレンズです。全て開放での撮影で、一脚使用です(参考:一脚は便利です)。

暗いのでISOはオート(上限設定:1600)にしましたが、 SPEEDMASTERは、ほとんどがISO100で撮れてますね。

 

豪華な4段咲き。ISO100で、1/125秒。甘いような香りもありますが、それほど強くはありません。

f:id:Paradisia:20190710190419j:plain

 

満開は8時半過ぎ

夜7時開園で、この時間は、まだつぼみの頃。満開になるのは8時半頃でした。ライトが満月のようですね。 ISO100で、1/125秒。

f:id:Paradisia:20190710190522j:plain

 

8時過ぎ、ようやく満開近くなってきました。ISO100で、1/60秒。

f:id:Paradisia:20190710193554j:plain

 

8時半過ぎ、真ん中のめしべが出てきました。花びらやガクを大きく広げて、コウモリを待っているようですが、ここにはいません(笑)。

こちらは、 Sigma 30mm F1.4 DC HSM、ISO320で、1/60秒。F1.4になると、ISOが上がりますね。

f:id:Paradisia:20190710193644j:plain

 

開花してくると、たくさんの人であふれてきました。以下の2枚は、 Sigma 30mm F1.4 DC HSMで、真ん中あたりをトリミング。いずれもISO320で、1/60秒です。

f:id:Paradisia:20190710193812j:plain
f:id:Paradisia:20190710193824j:plain

 

スマホ派が多かったですね。

f:id:Paradisia:20190710193924j:plain
f:id:Paradisia:20190710193935j:plain

 

 

 

 

ゲッカビジンに葉はありません

葉は退化してありません。コンブのように見えるのは茎です(左)。なので、葉から花芽がでているのではなくて、茎からですね。

皆さん、花の中心ばかり撮っておられるのですが、ゆるくカーブする花柄のラインも美しいですね。

f:id:Paradisia:20190710193057j:plain
f:id:Paradisia:20190710193107j:plain

 

小さな手のような芽が、やがて花になります♪ こちらは2013年7月の撮影です。

f:id:Paradisia:20190710213920j:plain

 

うなじの美しさ(笑)。ISO100で、1/100秒。

f:id:Paradisia:20190710200127j:plain

 

 

ゲッカビジンにまつわる誤解

ちなみに、ゲッカビジンには以下のような誤解があります。

 

クローン株なので同じ日に咲く

日本で栽培されているゲッカビジンのほとんどは、わずかな株から挿し木で増やしたクローンです。しかし、同じクローン株でも、環境によって咲く日は異なります。ソメイヨシノも同じですね。

 

日本にあるゲッカビジン、ほとんどがクローンなので、交配しても実をつけません。

ちなみに、下は、ゲッカビジンの赤い実。種子から育てられ、遺伝的に異なる株で交配したからこそ結実した実ですね。 2012年10月の撮影です。

 

f:id:Paradisia:20190710214006j:plain

 

1年に1度しか咲かない

株に体力があれば、年に複数回咲きます。ただ、一斉にたくさんの花が咲くのは年に1回です。

 

満月の夜にしか咲かない

和名からの誤解でしょうか、コウモリの媒介だと、月齢に合わせて開花する必要はありませんね。

ちなみに、この植物園で月下美人が一斉に咲いた日の月齢は以下の通り。2012~2016年は毎年見に行ってました(笑)。満月、又はそれに近い日が3日間と多いような気もしますが。

 

 2012年7月 3日:13.5

 2013年7月 1日:22.5

 2014年7月11日:13.8

 2015年7月 6日:19.5

 2016年7月20日:15.7(満月)

 2019年7月 9日:6.3

 

 

 

 

一日花のヘメロカリス

おはようございます♪ 今日は朝から晴れてますね。

 

写真は、ヘロルカリス。ちょっと暑苦しい色の花ですが。

アップル・タルト」というおいしそうな品種があったのですが、今年はありませんでした。食べられたのかも(笑)。

 

ヘメロカリス(Hemerocallis

ワスレグサ科 / ワスレグサ属(ヘメロカリス属)の多年草で、ニッコウキスゲやノカンゾウ、園芸種などがあります。一日でしおれてしまうので「デイリリー」と呼ばれています。ヘメロカリスはギリシア語で「一日」を意味する「へメロ」と「美」と言う意味の「カロス」が由来です。

 

 

こちらは、「スーパーレイディヴ」。一日花ですが、もう枯れた感じの色合いがいいいですね。

f:id:Paradisia:20190709072449j:plain

 

f:id:Paradisia:20190628101353j:plain


シベが行儀よく。

f:id:Paradisia:20190628101410j:plain
f:id:Paradisia:20190628101420j:plain

 

舌をかみそうな「シローム・ハロルド・フリッキンガー」。

f:id:Paradisia:20190709072932j:plain

 

笑っているような「トゥ・マーヴェラス」。

f:id:Paradisia:20190709073135j:plain

 

こちらは「ロード・アイランド・レッド」。

f:id:Paradisia:20190628101049j:plain