いちごは1年中食べられますが、露地栽培のいちごは今頃からが旬ですね。俳句でもいちごの季語は夏です。
ここで、いちごのうんちくを。
普段、いちごの実だと思って食べている部分は、実は実ではありません。
花托(かたく)や花床(かしょう)といって、花の付け根の茎が大きくなった部分です。ね
同じバラ科のりんごやなしもそうですね。
では、いちごの実はいったいどの部分なのでしょう。
いちごの実はどの部分?
小さめの「あまおう」。
粒々を拡大してみました。この粒々がいちごの実です。痩果(そうか)と言って「果皮がうすく、種子と一体化して見える果実」という意味です。
種のようですが、種はこの実の中にあります。そして、粒の先にある棒状の部分がめしべです。
白っぽいいちご「あわゆき」。
実と思われている花托は、本当の実である粒々(痩果)を守るクッションの役目をしています。
受粉がうまくいって、粒々が多いほど、花托は大きくなります。
粒々を拡大。下向きのめしべ。
いちごの断面図
ひとつひとつの実まで白い筋(維管束)が走り、水分や栄養を送っているのがわかりますね。
いちごの実
いちごは、大きくなった茎を食べているわけで、実のようなので、偽果(ぎか)といわれます。その茎の周りに小さな実(種)がついているんですね。
一方、りんごも食べている部分は花托です。果実は芯の部分で、その中に種があります。りんごの果実は食べずに捨てているわけですね。