光と風と薔薇と

移りゆく季節をなにげなく表現するブログ

紅の雲:谷崎潤一郎も愛した桜

こんばんは♪ 今日は二十四節気の穀雨。でも雨はふらず、快晴でした。

最近は、桜を追ってあちこち回っていたのですが、今日は、久しぶりに植物園へ。残っていた桜は、ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)。

 

なんでも、文豪・谷崎潤一郎も愛した桜で、京都ではよく見られるそうです。看板がありました。

大阪・船場の豪商、蒔岡家の四人姉妹の運命と生活を描いた「細雪」に登場します。 谷崎が好きな京都・平安神宮の神苑にあるこの桜の描写で、

 

夕空にひろがっている紅の雲を仰ぎ見ると、

      皆が一様に「あー」と、感歎の声を放った

 

と、その美しさを「紅の雲」と表現しています。ヤエベニシダレ自体は、よく見かける桜なんですが、こう聞くと、見方も少し変わってきますね。

 

関連:今年訪れた富山の桜マップ【2019年版】

 

普通のシダレより遅く咲き、色は濃いめ。

f:id:Paradisia:20190420170222j:plain

 

桜の花だけで、美しい木漏れ日を作っています。よく見ると、株元では、タンポポも花見です♪

f:id:Paradisia:20190420170210j:plain

 

 

大木なので、高いところから降るように咲いているんですが、1本なので、雲というほどではありませんね。

f:id:Paradisia:20190420170152j:plain

 

 

花びらは10~20枚と多く、ガクがツボ型にふくらんでいるのが特徴です。

そもそも、八重咲きの花、普通は、おしべやめしべが花びらに変化してできると考えられているのですが、ヤエベニシダレのおしべとめしべの数は、一重咲きのものとさほど変わらないのも特徴です。

f:id:Paradisia:20190420170234j:plain

 

以上は、SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSSで。下は、改造レンズの NiCa-ArtLens.Ver1 (略称NiCaArt1)で。

f:id:Paradisia:20190420174028j:plain